好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。



「だーもう!わっかんねぇ!舞、勉強会だ!!」

「…はい?」



挙句に、このバカは突拍子にそんなことまで言い出した。


こいつの考えはいつも、私の予想をはるかに上回る。




「もうすぐ中間試験だろ?それなのにこの出来の悪さはやばい!つーわけで、舞。お前明日俺ん家泊まりに来い」

「うん、わかっ…………はぁっ!?」



思わず返事しそうになって、何とか止まった。



今この人、なんて言った?


泊まりに来い、って言った?




たった今の大志の発言を思い出そうと、必死に頭を働かせる。



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