好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。



「明日土曜だし、土日で勉強合宿すんぞ」

「え…、本気で言ってる?」

「当たり前だろ」



が、どうやらそれは私の聞き間違えではなく本気のようだ。



努力家なバカの考えることはよく分からない。




だって、泊まりって…。


いやでも、ドキドキと心臓が音を立ててしまう。



これまでだって、お互いの家に遊びに行くことなんてよくあった。


お互いの家でご飯を食べることだってあった。




でも、いくらなんでも泊まりは初めてだ。



流石は女たらし、というべきなんだろうか。




< 117 / 280 >

この作品をシェア

pagetop