好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。
◆ 幸せと少しの罪悪感
* 大志 side **
「大志ー、テストどうだった?」
「ん?バッチリ」
「うわ、嫌味だ」
とある日の昼休み。俺は、隣の席に座る舞から声をかけられた。
4時間目に返されたこの前の中間テストの得点通知表。
俺の結果は、学年平均で上の中。
「そういうお前はどうだったんだよ?」
聞いてくるだけで自分の結果を言わない舞に問い詰めれば、彼女は「ん」と自分の通知表を差し出して来た。
「ふはっ、流石すぎ」
「もー、笑うなーっ!」
その結果を見て思わず吹き出してしまった俺を、舞が怒ったように背中をバシバシと叩く。