好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。
スッと、目にかかっている前髪をかき分けた。
気持ちよさそうに、可愛い顔で眠っている。
「この、バカ舞」
こんなの、俺じゃなかったら襲われてるぞ。
……俺でも襲いそうなのに。
制服のスカートから伸びた白い足に、ドクンと心臓が脈打つ。
…なんで、俺が。
このバカにドキドキさせられている事実に、何だかすこしムカついてしまう。
舞なのに。
ずっと親友としか思ってなかった、あの舞なのに。