好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。
Chapter 4*
◇ 信じたくない真実
* 舞 side **
「暑い…」
「舐めんな。まだまだ序盤だぞ」
「だって〜…」
7月の上旬。
まだまだ初夏の段階でありながらも、明らかに気温の上がり始めた教室の中で、私は完全にバテていた。
5時間目のLHRのこの時間。
7月末にある我が校の体育祭の種目決めで、周りは大いに盛り上がっている。
「舞は何にする?」
「えー、無難にバレーかなぁ」
「あ、じゃああたしもバレーにしようっと」
この盛り上がりに乗じて私の席まで移動してきた莉里と、出る種目を示し合わせた。