好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。
確かに、それも行きたいけど。
けど、ちょっと違うじゃん。折角付き合ってるのに。
少し私が不満げなのが伝わったのか、大志はそんな私の頭をポンと撫でる。
「別に祭りだけとは言ってないだろ?他にもデートはするって」
「え、本当?」
「おう、任せろ。凄いデートプラン立てといてやるよ」
ニッと笑ってみせる大志に、少なからずキュンとする。
大志のくせに、カッコいいこと言ってくれちゃって。
本当、女の子を喜ばせるのが上手いんだから。
その後で、嬉しさが隠せていなかったのか、隣にいた莉里にニヤニヤと突っ込まれたことは誰もが予想出来ただろう。