好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。
「パスパス!」
「8番マークっ!」
全学年対抗である体育祭。
初戦の相手は1年生で、2年生であるうちのクラスはどんどんと点を決めてゆく。
その得点には、大志の力も大きく貢献していて。
「舞、初戦突破したぞっ!」
勝負は、我が2年B組の圧勝で終わった。
「お疲れ様」
「おう、サンキュ」
試合が終わるなり、大志は真っ先に私のところに笑顔で来てくれる。
それが凄く嬉しいのに、何処か素直に笑顔を向けられない。