好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。
元々私と大志は親友で、ただの片想いだった私はいろんな女の子を相手にするあのバカを見ていることしかできなかった。
それなのに、付き合えたからってどんどん欲張りになっちゃって…。
大志が告白してくれなかったら、付き合うことすらできなかったのに。
……大志が、告白してくれたから。
『桐原は告白成功率10割だったしなぁ』
─────あんな、最低なゲームが裏にあっただなんて知らなかったから。
…っ、あぁ、どうしよう。
目の前で、コートの中で、3年生を相手に活躍する大志がカッコよくて仕方ない。