好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。
今日は日曜日だ。
大志がCATに来るのは基本的に平日の夕方。
つまり、学校が終わって放課後にそのままやって来ることが多いのに。
「母さんがCATのパン食べたいから買ってこいって」
「要するにお使いね」
「まー、そんなとこ」
だるいよな、だなんて大志は言うけど、私は嬉しい。
今日はバイトで会えないと思ってたのに、会えたんだから。
けど、カフェに用じゃなくて売り場に用で少しホッとしている自分もいた。
会えただけで嬉しい、だなんて言ったくせに今は長く大志といたくない。
色々と、考えてしまうから。