好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。
「……弱くてごめんね、大志」
舞はそう言ってブラウスのボタンを掛け直すと、ゴシゴシと涙を擦った。
「そんなに擦ったら…」
「触んないで」
「…っ」
思わず伸ばしてしまった手は、舞のその言葉にビクッとして止まってしまう。
完全に、拒絶された。
「私は本気で好きだったよ、…大志のこと。4年間ずっと、ね」
「…、っな」
言葉を紡ぐ前に、舞はベッドから降りて俺に背を向ける。
「舞…っ!」
──────バタン、
そしてそのまま、俺の前から消えてしまった。