好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。

「正直、なんで大志くん？ってあたしは思うけどね」

「…おい」

「けど、舞は『大志以外を好きになれない』って。なのに大志くんは女の子と遊んでばっかりでさ。…だから舞は、高校に上がってから変わったんだよ」

「っ、は？」



莉里の言葉に、思わず素で声が出る。



変わったって、なんでだよ。


思わず顔をしかめたのが自分でもわかった。




「純粋に一途でいても何も進展しないから、大志くんの "遊び相手" になろうとしたんだって」

「なっ…、」

「自分も男にだらしなくなれば、大志くんも相手してくれるようになるかなって思ったみたい」




バカだよね、なんて苦笑する莉里にたいして、俺も一緒になって笑うことはどうしてもできなかった。



ただただ、舞の気持ちに胸が苦しくなるだけ。