好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。
「どうかした?最近桐原さん、元気ないよね」
「へ、そうですか?割と元気ですよっ?」
「だといいんだけど」
同じバイトの加賀さんにまで心配をかけてしまうこの始末。
「あの彼氏となんかあったんでしょ?」
「っ!!」
「あ、アタリか」
挙句には、同じく一緒のバイトの松永くんに理由がバレてしまっていた。
夏休みだからと、普段2人のアルバイト体制はこの期間は3人。
この期間限定のアイスクリーム付きフレンチトーストがお目当のお客さんが多くて、意外と混むんだ。
今日のメンバーは、私と加賀さんと松永くん。
松永くんは同い年ということもあって一番気楽に話せる人だから、大志と付き合ってることも話していた。