好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。
9月の朝だというのに、まだ太陽はじりじりと照っていて暑い。
大志の額に薄っすらと汗が滲んでるのがわかった。
…こいつは、一体何時から人の家の前で待っていたというんだろう。
「……何」
通り過ぎようにも玄関前に立たれちゃこっちも身動きが取れない
仕方なく奴に久しぶりに発した声は、自分が思ってた以上に低いものだった。
「…、一緒に行かね?学校」
「……っ」
そう言われて、瞬時に嬉しさが込み上げてくる。
けど、私はまだこいつと "親友" として接するまでに気持ちが回復していない。