好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。
それから1週間経っても、大志との登下校は続いていた。
「ご注文は?」
「ガーリックサンド2つ。あと水も」
…もちろん、私のバイトの日も。
今まで通りならたまにのレベルだったのに、この1週間は私がバイトの日は必ず姿を現している。
そして当たり前のように厨房に一番近い窓側の席へと腰を下ろし、いつものメニューを頼んでいた。
「愛されてるね、桐原さん」
「…わっ、ビックリしたー…」
「あはは、ごめんごめん」
トレーに出来立てのガーリックサンドを乗せたタイミングで後ろから声をかけられ、思わず落としそうになってしまった。
振り返った先にいるのは、今日同じシフトの松永くん。