好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。



松永くんとは学校が違う。


なのに、なんで松永くんがそんな…。




「だから桐原さんがシフト入ってる日は必ず来てるんだよ、彼。桐原さんが奪われるのが嫌だから」


愛されてるね、ともう一度松永くんはそう言った。



…やめてよ。


心の中でそう言っても、当然松永くんには聞こえない。




そんなこと聞かされて、ドキドキしないわけないじゃない。自惚れないわけないじゃない。


…忘れたいのに、勘違いしてしまう。




「舞」

「…っ!!」



大志が、私を想ってくれてるって。




< 250 / 280 >

この作品をシェア

pagetop