好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。



***



「なー桐谷。ゲームやろうぜ」

「おう、いいよ。何のゲーム?」



ある日の昼休み。


2年になって新しく友達になった男3人と俺で、ダラダラと時間を過ごしているときのことだった。



突然ゲームに誘われて、それに乗る。


暇だったし、スマホゲームとかカードゲームの類だと思っていた俺は、特に内容も聞かずに引き受けてしまった。



「賭けだよ、賭け」

「は?賭け?」


が、その内容を聞いて拍子抜け。



「ターゲットに告白して、何ヶ月付き合えるかを周りで賭けるんだよ。当たった人には全員から1万円ずつ貰える。で、周りが当たらなかったらその告った本人が報酬ゲット!どう?」

「お、楽しそう!」

「1万か〜。結構でかいな」



周りはノッてワイワイと騒ぐ。



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