好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。
…他の奴らに取られるくらいなら、俺が貰う。
それが賭けのゲームだったとしても、どんな手を使ってでも。舞は誰にも渡さない。
「…、俺がやる」
俺はそれに、手をあげた。
周りは驚いていたけど、"桐コンビ" がカップルになることに対して盛り上がりを見せた。
「俺1ヶ月も続かないと思うなー」
「や、1ヶ月半くらいは持つんじゃね?」
「じゃあ俺勇気出して3ヶ月に賭けるわ」
それぞれベットも下して、ゲームスタート。
俺と舞の親友加減から、恋人のような甘い雰囲気は無理だというのがみんなの推察だ。
正直俺も同意見。
俺が意識してるだけで、きっと舞は俺のことをただの仲良しにしか思ってないだろうから。
ずっと心地よかった "親友" という枠を壊したくはないけれど。
誰かに賭けで舞を取られるくらいなら、その相手は俺がいい。