好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。
***
「まーいー!やっと同じクラスだね!」
「莉里〜!やっとだね!」
翌日の4月7日。
今日から2年生スタートになる。
中学2年生で同じクラスになって以来一度も同じクラスになれなかった日野莉里 (ヒノ リリ) と、この度やっと同じクラスになれた。
「あ、桐コンビも健在じゃん!」
「え?うわー本当だ」
「とか言って嬉しいくせに〜」
そして予想通り大志も同じクラス。
私の気持ちを知ってる莉里は、それを見てニヤニヤと肘で突つく。
「べ、別にそんなんじゃないし!」
「うわー、素直じゃねぇのな」
「…っ、大志!?」
明らかに莉里とは違う声が聞こえたと思えば、まさかの目の前に大志が現れた。
「仲良いな〜、俺ら」
そう言って可笑しそうに笑いながら私の肩を組む。
そしてそのままぐしゃぐしゃと髪を撫でられ、内心はドッキドキだ。
こいつはいつでも躊躇なく触れてくるから、本当に心臓がもたない。