好きだと伝えたくて。
「みっなとー!」



振り向くとそこにいたのは、律で。



「律!」



知っている顔がいることに目の奥が熱くなるのを感じながら、そのまま走り寄る。



「どうしたんだよ、そんな泣きそうな顔して」


「律もいてよかった! 俺、すっげぇ心細くてさ」


「は?」



すがり付くように寄っていった俺に、律は困ったような表情を見せる。


そのとき俺は、また違和感に気づく。
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