神様、私を消さないで
残りは、半袖半ズボンで、どう見ても小学生にしか見えない幼い生徒ばかり。

ということは、中学生は半数程度ってことなの?


「ここは小学校と中学校が同じ校舎を使っているんですよ」


私のとまどいに気づいたのか、そうこっそり校長先生が教えてくれる。


「そう、ですか」


つまりながらも答えると、また一斉に視線が集まるのを感じた。

田舎の子ならではの純粋な目がキラキラしている。


「それでは自己紹介をしていただきましょう」


校長先生の言葉に、さっと背筋を伸ばした。


「空野結愛です。中学2年生です」


そう言うと、また拍手が上がった。
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