神様、私を消さないで
古い校舎にはもちろんクーラーなんてものはなく、開けっぱなしの窓から広がる山の風景を眺めながら進んでいく。
どこを見ても山だらけでうんざりする。
「ここです」
そう言って立ち止まった教室のプレートには【中等部2年】と、手書きで書かれている。
やっぱり1クラスしかないのか……。
少し離れて後ろを歩いてくる樋口大和という男子を振り返ることもできないまま、私は教室に入った。
1歩足を踏み入れたとたん、頭のなかがまっ白になる。
……ウソでしょう?
見間違いかと思った。
そこには机が5個横並びにあり、真んなかの3つにだけ生徒が座っていたからだ。
両端は、私と樋口大和の席ってこと?
どこを見ても山だらけでうんざりする。
「ここです」
そう言って立ち止まった教室のプレートには【中等部2年】と、手書きで書かれている。
やっぱり1クラスしかないのか……。
少し離れて後ろを歩いてくる樋口大和という男子を振り返ることもできないまま、私は教室に入った。
1歩足を踏み入れたとたん、頭のなかがまっ白になる。
……ウソでしょう?
見間違いかと思った。
そこには机が5個横並びにあり、真んなかの3つにだけ生徒が座っていたからだ。
両端は、私と樋口大和の席ってこと?