汽笛〜見果てぬ夢をもつものに〜
12歳の龍二は一人旅に憧れていた。
小さい頃テレビで見たシベリア鉄道の旅が小さな心に響いた。
「日本でもいいから行ってみたい、行きたい、行こう」
しかし、小学生が易々と行けるわけもなかった。
しかし、決断した時から毎月の僅かな小遣いと新年正月に貰える子供のイベントお年玉を貯め実行の日を指折り数えた。
そんな龍二は、名門開成中学を受験するという行事もあった。
小学4年生から当時は珍しく塾に通い学校成績は常にトップだったが、学校の担任教師である木田昌子は塾に通う龍二を快く思っていなかった。
授業中はことあるごとに指され答えられないと、「塾に行ってて解らないのか?」
と恥をかかせるような言動を繰り返した。
これも試練と我慢をしてきたが遂に爆発する日が来た。
その前日は開成中学の合格発表があり、龍二は自分の番号を探した。
しかし、ない。
いくら探してもない。
塾では合格間違い無しと太鼓判を押されていたので更にショックは大きく初めての挫折感を味わった。
そして爆発当日、朝登校時に担任の木田へ不合格の知らせを済まし一日の授業を終えたホームルームの時間にその出来事は起こった。
木田が突然龍二を立たせ不合格の知らせをクラスメート全員に向かい話し始めた。
「どんなに塾へ行ってても落ちることもある、塾に行かない生徒でも受かることはある、失敗の典型だ」
と罵った。
龍二は悔し泣きをした。
恥ずかしさより挫折感が心を包んだ。
そして爆発した。
「うるせーぞ、クソババア!テメーいつかぶち殺してやる!」
そう言うや否や教室を飛び出した。
だが、木田は龍二の親に連絡はしなかった。
龍二は親に心配かけたくない気持ちと逃げる悔しさもあり何事もなかったように次の日も学校へ向かった。
小さい頃テレビで見たシベリア鉄道の旅が小さな心に響いた。
「日本でもいいから行ってみたい、行きたい、行こう」
しかし、小学生が易々と行けるわけもなかった。
しかし、決断した時から毎月の僅かな小遣いと新年正月に貰える子供のイベントお年玉を貯め実行の日を指折り数えた。
そんな龍二は、名門開成中学を受験するという行事もあった。
小学4年生から当時は珍しく塾に通い学校成績は常にトップだったが、学校の担任教師である木田昌子は塾に通う龍二を快く思っていなかった。
授業中はことあるごとに指され答えられないと、「塾に行ってて解らないのか?」
と恥をかかせるような言動を繰り返した。
これも試練と我慢をしてきたが遂に爆発する日が来た。
その前日は開成中学の合格発表があり、龍二は自分の番号を探した。
しかし、ない。
いくら探してもない。
塾では合格間違い無しと太鼓判を押されていたので更にショックは大きく初めての挫折感を味わった。
そして爆発当日、朝登校時に担任の木田へ不合格の知らせを済まし一日の授業を終えたホームルームの時間にその出来事は起こった。
木田が突然龍二を立たせ不合格の知らせをクラスメート全員に向かい話し始めた。
「どんなに塾へ行ってても落ちることもある、塾に行かない生徒でも受かることはある、失敗の典型だ」
と罵った。
龍二は悔し泣きをした。
恥ずかしさより挫折感が心を包んだ。
そして爆発した。
「うるせーぞ、クソババア!テメーいつかぶち殺してやる!」
そう言うや否や教室を飛び出した。
だが、木田は龍二の親に連絡はしなかった。
龍二は親に心配かけたくない気持ちと逃げる悔しさもあり何事もなかったように次の日も学校へ向かった。