イジワル男子の甘い声
お勉強
「…だから、これはこうなる」
「ほぉほぉ〜なるほど〜」
もう見慣れたリビングのテーブルで。
柏場と向かい合いながら、勉強を教えてもらう。
柏場はやっぱり教えるのが上手くて、文句言えないことが少し悔しい。
でも本当にわかりやすくて、本当は私、勉強好きなんじゃないかと調子良いことを考えてしまうほど。
柏場のおかげだということくらいわかっているけど。
「とりあえず、今日家に帰ってもう一度、こことここの確認忘れずに。この2つは絶対に忘れるな」
「はい」
柏場に言われて、すぐにマーカーで言われた箇所を丸で囲む。
「それから、単語帳は肌身離さず持って置け。休み時間も放課後も必ず見ていろ。暇さえあれば」
「えっ、そんなに…」