イジワル男子の甘い声
えっと、まず…起きたのは─────。
「ああっ!そうだ!」
今日は寝坊したんだ。
それで…それで…
いつもはちゃんと声に出してやる忘れ物チェックをしなかったぁぁぁ!!!!
多分、鍵はダイニングテーブルの上だ。
今日はパパと家を出たから、鍵はパパが閉めたし。
不運だ。(自分のせい)
実に不運だ。(自分のせい2)
なんてこったぁぁぁ!!
え、こういう時どうするの?!
とりあえず、携帯携帯携帯!!
こんな時のためのネットだ!!調べよう!!
「充電、残り5%」
私は取り出した携帯をゆっくりしまう。
そうだ。
朝、充電確認する暇もなかったのだ。
このまま、死んでしまうのだろうか。
だって、よく知らない人間に「鍵を家の中に忘れてしまって」って言われたって、怪しい以外の何者でもない。
あいにく、管理人さんは留守。
留守というか…ここの管理人は幽霊管理人である。いつもいない。
あぁ、終わった。