イジワル男子の甘い声
好き


「よかったじゃん。でもいいのか?聞きたかったこと他にもあるんだろう」


翌日の休憩時間。


ずっと前に、優が後輩の女の子に告白されていた場所。


初めて優と話した場所で、昨日パパと無事に仲直りできたことを伝えた。


「うん。ゆっくりでいいんだ。私もそろそろ大人にならなきゃいけないのは確かだし。パパに好きな人ができたなら応援したい…よ」


「はぁ…」


「え、何」


すんごい大きなため息をした優の顔を見ると呆れた顔をしている。


「どーせ嘘つくの下手なんだからやめろよ」


「嘘って…」


「嫌だろうが。知らない女がいきなり母親になるかもしれないなんて。母親までいかなくても、そういうの複雑だろ、親の恋愛っていうのは」


「…う、ん、そうだね」


そっか。優も経験していることだもんね。
しかも、それが悪い方向に進んじゃったんだから、慎重にもなる。


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