イジワル男子の甘い声


「大学はこっちの受けるつもりだから…2年後、また絶対、帰ってくる。必ず」


「じゃあその時はこの部屋で暮らせばいい」


「えっ、」


双葉は顔を上げると、クリクリした目を見開いてパチパチとゆっくり瞬きをする。


「いいの?」


「まぁ、お前が受かれば、の話だけどな」


「うっ、頑張る!たくさん頑張る!もう優にバカって言われないぐらい必死で勉強する!優と一緒に住めるならなんだって…!っん」


よく動く口を、少し強引に塞ぐ。


「いや、お前はいつだってバカなまんまだ」


「っ、、」


唇を離して顔を見ると、茹でダコのような真っ赤な顔をして涙目でこちらを見ている。


そんな顔、余計ダメだ。


「バカだから、平気でそういうこと言うだろ。止められなくなる」


「……よ、」


「っ?」


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