花と君といつまでも(完結)
少し慌てたけど、すぐ店員の自分に戻った

「エゾキク、素敵ですよね」




「花になんて興味ねぇ」




え?...
彼は無表情で私を見るなり言った



「店先で花見といて申し訳ないが、良さもわからねぇ、水あげなきゃ枯れるしあげすぎても枯れる めんどくせぇ女みたいだ
お前もこの花みたいにめんどくさそうだなw」

そう言って彼は鼻で笑った




パチン!!!!





いきなりお花屋さんのお花に向かって何言ってんのよ!


イライラしていつの間にか彼の頬を叩いていた



「いってぇな」




「最低、貴方は花には興味ないかもしれない。けど私にとって花は大切なものなの。
一本一本同じようで全然違う。このお花で何人もの人が笑顔になれる。枯れてしまうかもしれないけど、そんな表情一つまで最後まで素敵で可愛くて」




ついカッとなってしまったけれど最後には笑顔で彼に話していた。




「これ、1本買ってく。」



「えっ?」

「いいから早くしてくれ 時間が無いんだ」

そう言って彼は花を買っていった。





私は見逃さなかった。忘れられなかった。彼が去り際り花を見て少しだけ笑ったことを
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