花と君といつまでも(完結)

「純也くん、ちょっといい?」

ハルヒさんから廊下に呼ばれた。
そこで聞いた話は俺には耳を塞ぎたくなるような言葉達だった。




「紫苑なんだけどね、もう無理かもって。
彼女普通の見た目してるでしょ?
本当に病気なの?死んじゃうの?って何度も私も思ってた。
けどね、実は手に麻痺が出てきて肝機能もどんどん落ちてる。
いつ命を落としてもおかしくないそうよ

貴方に黙ってたのは、あなたを愛しているから。
貴方に幸せになって欲しいから。
婚約者がいるって聞いて、ちゃんとしたお家柄の人だしすごく綺麗な人だった。
私には無理みたいだけど、サユリさんだったかしら?彼女なら貴方を幸せにできるって
そう言ってたわ
今日は、最後に貴方に会いたくて無理を承知で行ったの。
救急車で運ばれる事も先生達も皆わかってた。」


俺の幸せを願う?
俺が幸せになるには紫苑が居なきゃ無理だ。
死ぬなよ。紫苑。
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