花と君といつまでも(完結)
花と君といつまでも
俺はこの手紙を見て、もう涙なんて枯れるんじゃないかと思うほど泣いた。

紫苑畑に行こう。紫苑がいるかもしれない。



車で急いで風鈴町に行った




そこには、今にも枯れそうなでもすごく綺麗な紫苑の花があった



「紫苑!どこにいるんだよ!
出てきてくれよ!ここにいるんだろ!」


呼んでも呼んでも紫苑の気配はわからない。



そりゃそうか



「紫苑、聞こえてるか
俺は紫苑がいなきゃダメみたいだ
もうお前の所に行こうかな」


“ふざけないで!やめてよ!”


「紫苑!?いるのか!?」


“もう、うるさいってば
ねぇ私が死んだくらいでしょ?大丈夫”


「無理だよ、俺には無理だよ」


“そんな純也さん好きじゃない。
私の好きな純也さんは仕事をバリバリしてて、後輩にも頼られてて”


そうだったな...
前は仕事が凄く楽しくて。

参ったな紫苑に好きじゃないって言われると正直キツい


“純也さん、私紫苑の花の花持ちは7日って言ったじゃん?
私の場合7時間だったwwwwww”


「何笑ってんだよ」


“あ笑った
笑った純也さんが1番だよ”


「そうだよな」


“あの最後にあった日ね、動かなかった手も吐きそうだった体調も全部全部無くなってたの
きっとあれが私の満開かも”

「そんな不思議なことあるんだな」


“そうなの!びっくりしたよ〜
純也さん、まだまだ純也さんにはやること沢山あるでしょ 私の分まで生きてよ”

「俺頑張れるかな」


“何弱気になってるの!”


「怒るなって、ありがとな」


“うん。またね”




そう言って彼女との会話が終わった。


死んだ人と話すってこんなことあるんだな。
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