記憶の中の想い
-3- 現実
事件から数ヶ月後。記憶はまた思い出せないが、俺は退院した

やっぱり。制服は…ないか

「春樹。お茶にしましょう」

母さん少し痩せたみたい
すごく疲れた顔をしてる

「母さん。学校の事なんだけど…」
「学校…そうね。春樹もお友達に会いたいわよね」

母さんの手が震えてる

俺以上に母さんも傷ついてる

「母さんごめん。俺…学校辞めてもいいかな?」
「どうして?」
「勉強なら家でも出来るし。ほら。通信とか?」
「大検ってゆうの?それ受ければ学校行かなくても…ね?」
「そうね。お父さんにも相談してみましょうか」

母さんはあからさまに安心した顔をしていた

母さん…ごめん

俺は…何も聞けなかった…
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