彼女との愛の育て方
物が、ない

これくらいの歳の少女であれば、趣味のものや友達とのお揃いのものなど、そういったものがあるはずなのに

壁に沿って大きな本棚が二つ並べられ、そこにぎっしりと本が詰まっているだけだった

「おっと、今テーブル出すね〜」

彼女はそう言って、壁に内蔵してあるクローゼットを開けた

そこから簡易型のテーブルを出したのだが、クローゼットにも必要最低限の服しか入っていなかった



< 7 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop