【短】Virtual Reality
そう言って。
はた、と気付いた。
え?
なんで私のスマホにこんなに詳しい訳?
「ねぇ?那岐?」
「やっとおれの名前呼んだー!なになになに?」
「そうじゃなくて。あんた、ほんとに私のスマホ?」
「そだよ?」
「…じゃあ、なんで人間なの?」
「んー?それはぁ…藍那が呼んだから?」
「は?」
「スマホ弄りながら、言ったじゃん。『私のスマホだったら絶対に無条件でイイ男で、滅茶苦茶癒やされるのにー』って」