【番外編】狼社長の溺愛から逃げられません!
……まいったな。
会社の人間になんて、手を出すつもりはないのに。
必死に涙をこらえる有川を見ていたら、放っておけないと思ってしまった。
気が付けば、有川のことを抱き寄せキスをしていた。
涙で瞳を潤ませ、真っ赤な顔でこちらを見上げる有川を、自分のものにしたいと思った。
放心したようにこちらを見上げる有川を見つめながら、もう一度顔を傾ける。
まん丸に見開かれた有川の瞳の中に、自分の影が映っていた。