夢乃くんにご注意ください


「お邪魔しまーす!」

それは音弥くん。


「桐人。ピザ持ってきたから一緒に食べよう」

しかも彩芽ちゃんまで……!


「ちょっとなにしにきたの?」

夢乃くんは壁に寄りかかりながらため息をついていた。


「なにってピザパーティだよ。な?」

「音弥が私と食べたいとか言ってきたんだけどふたりきりじゃイヤだし、なにされるかわかんないから」

「は?ピザ食いたいって言ってきたのはお前だろ」

「私はピザじゃなくてピザポテトが食べたいって言ったの!」


音弥くんと彩芽ちゃんの言い合いがはじまりリビングは一気に騒がしくなる。

ふたりはすでにテーブルに持ってきたピザを広げていて、さっきまでの雰囲気はどこへやら。


「夢乃、早く取り分ける皿持ってきて」

「ってかなんでソファー座ってるの?音弥は床でしょ。私が桐人と一緒に座るんだから!」

夢乃くんはずっと隣でため息をついていた。
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