夢乃くんにご注意ください


「例えばどんなセリフ?」

夢乃くんが興味津々の顔。嬉しくなって私は自然と前のめりに。


「えっとですね、瑠花のこと考えると夜も眠れないとか」

ヤバい。顔がニヤける……!


「あとは?」

「瑠花は俺だけを見てればいいんだよとか」

「うん」

「瑠花は俺のモノだっていう自覚ある?とか」


思い出しただけでドキドキが止まらない。

やっぱり私には右京さまさえいればいい!右京さまさえいればそれで……。

その時、ドンッと身体を押されて私はそのままソファーへと倒れ込む。そして覆い被さるように夢乃くんの顔が目の前に。


「他の男に目移りしたら許さない、とか?」

ドキッと心臓が天井に届く勢いで跳ね上がった。

また夢乃くんのいい匂いがして、三次元の男の子にドキドキするはずなんてないのに、とにかく心臓がうるさい。
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