俺の大好きなヒトの話をしよう
第1章 白雪姫の初恋
HRが終わり騒がしくなった放課後の教室。
「こんなにお願いしてんのに…」
流れるような罵倒を口にした俺に底辺男は机にべったりと突っ伏して情けない泣き真似をして見せた。
やめろそれは俺の机だ。
ついには「あー」とか「うー」とか喃語のような言葉を口走りながらバンバンと机を手のひらで叩き出す。それにいい加減鬱陶しくなってきてそいつの頭を鷲掴み机から引きはがした。
「うるせぇんだよ底辺が」
「ううっ…。つーかな、底辺じゃねぇーよ! 小森 七斗(こもり ななと)!! お前の友達! 大親友!」
「しん、ゆう…?」
「本気で首かしげてんじゃねーよ! 友達がいのないヤツだな!!」
「その友達がいのないやつに頭擦りつけて頼んでんのがお前だろ」
高校3年生。
受験を控える時期になるとただの中間試験でもテストの難易度はグッと上がって来る。うちの高校は進学校と言うには偏差値があまり高くない男子高校なのだが、その分3年の中間試験からテストが難しくなるらしい。
歴代の先輩方もその難易度に毎回ヒイヒイと苦労していたと言うのはこの底辺男からの情報だ。
ったく、そんな情報を仕入れる時間があるなら英単語の一つでも頭に入れとけよ。
「こんなにお願いしてんのに…」
流れるような罵倒を口にした俺に底辺男は机にべったりと突っ伏して情けない泣き真似をして見せた。
やめろそれは俺の机だ。
ついには「あー」とか「うー」とか喃語のような言葉を口走りながらバンバンと机を手のひらで叩き出す。それにいい加減鬱陶しくなってきてそいつの頭を鷲掴み机から引きはがした。
「うるせぇんだよ底辺が」
「ううっ…。つーかな、底辺じゃねぇーよ! 小森 七斗(こもり ななと)!! お前の友達! 大親友!」
「しん、ゆう…?」
「本気で首かしげてんじゃねーよ! 友達がいのないヤツだな!!」
「その友達がいのないやつに頭擦りつけて頼んでんのがお前だろ」
高校3年生。
受験を控える時期になるとただの中間試験でもテストの難易度はグッと上がって来る。うちの高校は進学校と言うには偏差値があまり高くない男子高校なのだが、その分3年の中間試験からテストが難しくなるらしい。
歴代の先輩方もその難易度に毎回ヒイヒイと苦労していたと言うのはこの底辺男からの情報だ。
ったく、そんな情報を仕入れる時間があるなら英単語の一つでも頭に入れとけよ。