消極的に一直線。【完】
「あ、そーなんだ。それなら、一緒に帰りなよ。私ら先に帰るし」
私の思いとは反対に、倖子ちゃんは、怪訝な顔からスッとご機嫌な表情になって、ポンと私の肩を押した。
がんばれ、まだ大丈夫、って言われてる気がする。だけど。
「じゃ雫、また明日学校でね。ほら、あんたらも帰るよ」
「え! 私たちは、哀咲さんの護衛が」
「何言ってんのよ、そんなの颯見がやってくれるでしょ」
「え、寺泉さん、でも」
「ほら、さっさと行く!!」
「でも悪い奴らが哀咲さんを狙いに」
「何意味わかんないこと言ってんの? いいから行くよ!」
「え、あ、ちょ」
倖子ちゃんと吉澄さんたちは、少しおかしなやりとりを繰り広げながら、歩いていく。
その後ろ姿を見送って、次第にそれが小さくなり、ついに跡形もなく見えなくなるまで離れて行ってしまった。
私の思いとは反対に、倖子ちゃんは、怪訝な顔からスッとご機嫌な表情になって、ポンと私の肩を押した。
がんばれ、まだ大丈夫、って言われてる気がする。だけど。
「じゃ雫、また明日学校でね。ほら、あんたらも帰るよ」
「え! 私たちは、哀咲さんの護衛が」
「何言ってんのよ、そんなの颯見がやってくれるでしょ」
「え、寺泉さん、でも」
「ほら、さっさと行く!!」
「でも悪い奴らが哀咲さんを狙いに」
「何意味わかんないこと言ってんの? いいから行くよ!」
「え、あ、ちょ」
倖子ちゃんと吉澄さんたちは、少しおかしなやりとりを繰り広げながら、歩いていく。
その後ろ姿を見送って、次第にそれが小さくなり、ついに跡形もなく見えなくなるまで離れて行ってしまった。