消極的に一直線。【完】
「大丈夫か?」
「うん。ありがとう」
嵐は、優しい。
いつもは憎まれ口ばかり叩いてるくせに、こういう時は必ず私を助けてくれて。
あんな優しい顔を見せるんだから。
「鈴葉は飲み物ミルクティーだよな?」
「うん」
そう言って、店員にミルクティーとレモンティーとウーロン茶を注文する嵐。
私とカズが好きな飲み物をちゃんと把握していて、たぶん、それを注文するタイミングもちゃんと計算してる。
優しいんだ、嵐は。
「私もカズも紅茶系好きなのに、嵐だけは紅茶苦手だよね」
「鈴葉が好きなのは、紅茶は紅茶でも甘いミルクティーだけだろ。舌がお子様だから」
「な、それを言うなら紅茶飲めない嵐の方がお子様でしょ」
「あのな、俺だって最近は紅茶飲むんだよ!」
「えー、でもウーロン茶頼んでるじゃん」
いつもの憎まれ口ばかりの会話。
このひと時を楽しく思ってるなんて……私だけかな。
「待たせてごめん」
カズがトイレから帰ってきた直後、店員が頼んだ飲み物を持ってきた。
ほらやっぱり、バッチリのタイミング。
「遅いぞカズ」
「ごめんって」
「早くパンケーキ頼もうぜ」
嵐が好き。
でもいつか、きっと、この想いに決着をつけなきゃいけなくなる時が来る。
だから、それまではまだ。
嵐の一番近くにいさせてほしい。
〜鈴葉side end〜
「うん。ありがとう」
嵐は、優しい。
いつもは憎まれ口ばかり叩いてるくせに、こういう時は必ず私を助けてくれて。
あんな優しい顔を見せるんだから。
「鈴葉は飲み物ミルクティーだよな?」
「うん」
そう言って、店員にミルクティーとレモンティーとウーロン茶を注文する嵐。
私とカズが好きな飲み物をちゃんと把握していて、たぶん、それを注文するタイミングもちゃんと計算してる。
優しいんだ、嵐は。
「私もカズも紅茶系好きなのに、嵐だけは紅茶苦手だよね」
「鈴葉が好きなのは、紅茶は紅茶でも甘いミルクティーだけだろ。舌がお子様だから」
「な、それを言うなら紅茶飲めない嵐の方がお子様でしょ」
「あのな、俺だって最近は紅茶飲むんだよ!」
「えー、でもウーロン茶頼んでるじゃん」
いつもの憎まれ口ばかりの会話。
このひと時を楽しく思ってるなんて……私だけかな。
「待たせてごめん」
カズがトイレから帰ってきた直後、店員が頼んだ飲み物を持ってきた。
ほらやっぱり、バッチリのタイミング。
「遅いぞカズ」
「ごめんって」
「早くパンケーキ頼もうぜ」
嵐が好き。
でもいつか、きっと、この想いに決着をつけなきゃいけなくなる時が来る。
だから、それまではまだ。
嵐の一番近くにいさせてほしい。
〜鈴葉side end〜