消極的に一直線。【完】
教室にはあちこちに机が点在していて、その上に無造作に教材道具が置かれている。



隅にある机の縁に腰かけて足を組むと、嵐も中央の机の上に腰かけた。



「嵐。これは教師としてじゃなく、幼馴染みの兄貴としてなんだが、」


「ますます嫌な予感しかしねーよ」


「手持ち花火合戦で告白しろ」


「は?」



ガタと机を揺らして立ち上がる嵐。



想像通りの反応に余裕の笑みを浮かべて、俺は、構わず続ける。



「お前、好きなんじゃねーの?」


「な、何がっ」



明らかに動揺した目を向けてくるこいつを、ふっと鼻で笑ってやった。







「哀咲のこと、好きなんだろ」







言うと、ピク、と嵐の体が揺れた。
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