消極的に一直線。【完】
終わりのホームルームが終わると、鈴葉ちゃんが教室の前で待ってくれていた。
倖子ちゃんに一時の別れを告げて、鈴葉ちゃんと廊下を歩く。
「急に話がしたいなんて、びっくりしたよね。ごめんね」
何を話されるんだろうって不安は消えないのに、鈴葉ちゃんの隣は穏やかで優しくて温かい。
「不安にさせちゃってるよね。大丈夫だよ、雫ちゃんが不安になるような話は何もないからね」
本当に鈴葉ちゃんは、優しくて、優しくて、すごくいい人だ。
「ありがとう」
小さく呟くような声しか出なかった私の言葉を聞き取って、「こちらこそありがとう」とふわっと笑ってくれた。
廊下は、テストが終わった開放感のせいか、いつもより賑やか。
部活がないのも今日までで、それを謳歌するかのように立ち話をしてる人達が多い。
廊下で話している女子達や、たまに男子も、高確率で鈴葉ちゃんに声をかけて、バイバイと手を振っていく。
颯見くんと、同じだな。
みんなから好かれていて、人気者で、優しくて、いい人。
颯見くんが鈴葉ちゃんを好きになるのは、当たり前だ。
倖子ちゃんに一時の別れを告げて、鈴葉ちゃんと廊下を歩く。
「急に話がしたいなんて、びっくりしたよね。ごめんね」
何を話されるんだろうって不安は消えないのに、鈴葉ちゃんの隣は穏やかで優しくて温かい。
「不安にさせちゃってるよね。大丈夫だよ、雫ちゃんが不安になるような話は何もないからね」
本当に鈴葉ちゃんは、優しくて、優しくて、すごくいい人だ。
「ありがとう」
小さく呟くような声しか出なかった私の言葉を聞き取って、「こちらこそありがとう」とふわっと笑ってくれた。
廊下は、テストが終わった開放感のせいか、いつもより賑やか。
部活がないのも今日までで、それを謳歌するかのように立ち話をしてる人達が多い。
廊下で話している女子達や、たまに男子も、高確率で鈴葉ちゃんに声をかけて、バイバイと手を振っていく。
颯見くんと、同じだな。
みんなから好かれていて、人気者で、優しくて、いい人。
颯見くんが鈴葉ちゃんを好きになるのは、当たり前だ。