消極的に一直線。【完】
急に出された名前に、ぴくりと心臓が反応した。
その余韻みたいに、ドクドクと脈がうるさい。
振り回す、って何のことだろう。
私は真内くんに振り回された記憶はない。
何の話をしてるんだろう。
「なるほど」
隣から、真内くんの落ち着いた声が聞こえた。
颯見くんが怪訝そうな表情で、真内くんの方を見ている。
「あんたの幼なじみから、何か聞いたんだな」
幼なじみという言葉に少し不安を感じて、真内くんに視線を移した。
真内くんはチラリと私に視線を向けてから、また颯見くんを見上げる。
「誤解だ。俺が、こいつを振り回してるように見えるのか」
いつもより少しだけ流暢に流れた真内くんの低い声。
「……振り回していいなら、もうとっくに」
ポツリと零れるような低い声が耳に届いた瞬間。
ダンっと。
颯見くんが、手に持っていたボールを地面に叩きつけた。
その余韻みたいに、ドクドクと脈がうるさい。
振り回す、って何のことだろう。
私は真内くんに振り回された記憶はない。
何の話をしてるんだろう。
「なるほど」
隣から、真内くんの落ち着いた声が聞こえた。
颯見くんが怪訝そうな表情で、真内くんの方を見ている。
「あんたの幼なじみから、何か聞いたんだな」
幼なじみという言葉に少し不安を感じて、真内くんに視線を移した。
真内くんはチラリと私に視線を向けてから、また颯見くんを見上げる。
「誤解だ。俺が、こいつを振り回してるように見えるのか」
いつもより少しだけ流暢に流れた真内くんの低い声。
「……振り回していいなら、もうとっくに」
ポツリと零れるような低い声が耳に届いた瞬間。
ダンっと。
颯見くんが、手に持っていたボールを地面に叩きつけた。