消極的に一直線。【完】
目を覚ますと、見慣れた白いタイル張りの天井が視界に映る。



ああ……また、やってしまったんだ。



倒れる前にと思っていたのに、結局また誰かに迷惑をかけてここまで運ばせてしまったのかな。



そこまで考えて、倒れる直前のことを思い出した。



颯見くんにも、迷惑をかけてしまった。



いくら保健委員だとは言え、あんな風に助けを求められて目の前で倒れられたら、きっと大変だっただろうな。



後でちゃんと謝らないと。



そう思って、ゆっくりと体を起こしてベッドの端に座る。



ベッドを囲むクリーム色のカーテンの端を、そっと掴んだ。
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