消極的に一直線。【完】
颯見くんの言葉の途中。
ガラガラ、と保健室にドアの音が響いた。
反射的に颯見くんがドアを振り返る。
「しずくー」
入ってきたのは、倖子ちゃん。
「大丈夫?」
訊かれて慌てて頷くと、その後ろから、ぞろぞろとクラスの人達が続いて入ってきた。
「哀咲さん大丈夫?」
「貧血?」
「急に倒れたからビックリしちゃった」
「気分どう?」
二人だけの空間だった保健室は、一気に人で埋まっていく。
みんな、心配してくれていたんだ。
すごく嬉しいのに、さっきまでの二人の空間が名残惜しいような、不思議な気持ち。
「颯見ずりーよ、式サボり」
「てか先生いないじゃん」
「じゃあ二人きり?」
「おいおい、襲ったりしてねーよなー」
クラスの男子も入ってきて、颯見くんに腕を回したり頭をグシャグシャと押さえたりしてる。
ガラガラ、と保健室にドアの音が響いた。
反射的に颯見くんがドアを振り返る。
「しずくー」
入ってきたのは、倖子ちゃん。
「大丈夫?」
訊かれて慌てて頷くと、その後ろから、ぞろぞろとクラスの人達が続いて入ってきた。
「哀咲さん大丈夫?」
「貧血?」
「急に倒れたからビックリしちゃった」
「気分どう?」
二人だけの空間だった保健室は、一気に人で埋まっていく。
みんな、心配してくれていたんだ。
すごく嬉しいのに、さっきまでの二人の空間が名残惜しいような、不思議な気持ち。
「颯見ずりーよ、式サボり」
「てか先生いないじゃん」
「じゃあ二人きり?」
「おいおい、襲ったりしてねーよなー」
クラスの男子も入ってきて、颯見くんに腕を回したり頭をグシャグシャと押さえたりしてる。