消極的に一直線。【完】
――――……
「そろそろお開きで! 今日は楽しかった! また明日も学校だけど頑張ろうな」
いえーい、と高いテンションの声がフロアに響き渡り、打ち上げは終わった。
焼肉屋を出ると、サーっと肌寒くも感じるような風が吹き抜けた。
「秋だからやっぱ夜は寒いね」
隣を歩く倖子ちゃんが呟く。
うん、と頷くと、前を歩いていた女子が、あ、と声を漏らした。
「あれって、テーブルゲーム部の人たちじゃない?」
なんとなく気になって、その女子の指差す先を辿ると、電柱の陰で潜むように座り込んでいる男子二人と女子一人の姿があった。
「あんな所で何してるんだろう」
「テーブルゲーム部って、いつも怪しい行動してるよね」
「はは、確かに。ってか、テーブルゲーム部のクール王子がいないじゃん。ざんねーん」
「ああ、マナイくんね。一緒にいないなんて珍しいよね」
前を歩く二人の会話を、なんとなく聞きながら、同じ学校の人なのかな、なんて考えてみた。
「雫、どうしたの?」
倖子ちゃんにポンと肩を叩かれて、ふっと電柱の方から視線を外した。
「あ、えっと、楽しかったね」
私が言うと、倖子ちゃんは嬉しそうに笑って、頷いた。
「そろそろお開きで! 今日は楽しかった! また明日も学校だけど頑張ろうな」
いえーい、と高いテンションの声がフロアに響き渡り、打ち上げは終わった。
焼肉屋を出ると、サーっと肌寒くも感じるような風が吹き抜けた。
「秋だからやっぱ夜は寒いね」
隣を歩く倖子ちゃんが呟く。
うん、と頷くと、前を歩いていた女子が、あ、と声を漏らした。
「あれって、テーブルゲーム部の人たちじゃない?」
なんとなく気になって、その女子の指差す先を辿ると、電柱の陰で潜むように座り込んでいる男子二人と女子一人の姿があった。
「あんな所で何してるんだろう」
「テーブルゲーム部って、いつも怪しい行動してるよね」
「はは、確かに。ってか、テーブルゲーム部のクール王子がいないじゃん。ざんねーん」
「ああ、マナイくんね。一緒にいないなんて珍しいよね」
前を歩く二人の会話を、なんとなく聞きながら、同じ学校の人なのかな、なんて考えてみた。
「雫、どうしたの?」
倖子ちゃんにポンと肩を叩かれて、ふっと電柱の方から視線を外した。
「あ、えっと、楽しかったね」
私が言うと、倖子ちゃんは嬉しそうに笑って、頷いた。