キミが死ぬまで、あと5日~終わらない恐怖の呪い~
☆☆☆

それから3時間電車に揺られて、小さな駅に降り立っていた。


改札は1つしかなく、無人駅になっている。


柱の痛んだ匂いが鼻を刺激した。


「ここから歩いてどこくらい?」


スマホで地図を確認している沙良へ向けてそう聞いた。


「たぶん徒歩だと何時間もかかるよ」


「電車で1時間だもんな。でも、途中で電車が追い付くだろう」


寛太がそう言い、迷う事なく歩き出した。


あたしは慌ててその後を追いかける。


途中で電車に乗る予定なら、線路沿いを歩いて行くつもりなのだろう。


周囲にはなにもなく、田んぼと山がそびえている。


「沙良、今日の動画は?」


そう聞くと、沙良は一瞬体を震わせて怯えた表情を見せた。


きっと、今日もメールで送られて来たんだろう。
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