キミが死ぬまで、あと5日~終わらない恐怖の呪い~
☆☆☆

あたしたちが花を添え終えたころ、丁度祭りの準備も終わっていた。


河べりにズラリと並んだ屋台。


河をまたぐようにかけられた提灯。


「なんだかすごく盛大だね」


あたしたちの地元にも負けないくらい、大きな祭りなのかもしれない。


「本当だな。これだけ大きな祭りだとは思わなかった」


寛太が露店を見回してそう言った。


「今日は平日なのに、明るい内からからこんなに人が出て来るんだね」


沙良がそう言った。


「さっきトイレを借りにスーパーに行ったら、もう閉店してたぞ」


寛太の言葉にあたしと沙良は目を見開いた。


まだ2時半くらいだ。


「今日はお祭りだから、みんな途中から休みになるのかもしれないね」


この町を知った今、この祭りがとても重要だということは理解しているつもりだった。


「それなら学校も早く終わるよね。だから全員参加できるんだ」


沙良がそう言った。


そうなのかもしれない。
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