キミが死ぬまで、あと5日~終わらない恐怖の呪い~
「そうか。時間がかかりそうだから、早くした方がいいな」


博樹はそう言って立ち上がった。


「もう行くのか? 昼飯は?」


「そんなの食ってられねぇよ」


そう答えた博樹だけれど、寛太はそれを静止した。


「お前、朝も食ってねぇだろ」


「当たり前だろ。食欲なんてねぇんだって」


「少しくらい食わないとダメだ。集中力が切れて作業に支障が出るかもしれない」


寛太の言葉に博樹はため息を吐き出した。


ご飯所じゃないことはよくわかる。


あたしだって、ここへ来てからは半ば無理やりご飯を食べているような状態だ。


けれど、食べることで気持ちは落ち着くのだ。


「少しだけ食べて行こうよ」


あたしがそう言うと、博樹は渋々頷いたのだった。
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