キミが死ぬまで、あと5日~終わらない恐怖の呪い~
☆☆☆

悲しいけど、辛いけど、苦しいけれど、止まることもできなかった。


沙良はリビングの床に座り込んだまま動けずにいるけれど、あたしたちは動かなきゃいけない。


無駄に広い家の中をスマホと月明かりだけを頼りにしてくまなく探す。


「この家の家具は誰が運び出したんだろうな」


2階の広い部屋を寛太と2人で探している時、寛太がふいにそう言って来た。


「え?」


「この家には3人しか暮らしてなかったんだろ? そして全員が死んでしまった。その後に家具は運び出されたってことだろ」


「そうだけど……他に親戚の人くらいいるでしょ?」


あたしは手を止めずにそう言った。


「そうだよな。だとしたら、どうして仏壇の写真をそのままにしたんだと思う?」


「それは……」


なぜだろう?


親戚なら、真っ先にこの家から運び出しそうなものだ。
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