キミが死ぬまで、あと5日~終わらない恐怖の呪い~
その後を寛太が追いかけてくる。


博樹がいたのはキッチンだった。


ここも、もうくまなく探した後だった。


「ここ。地下室へ続く扉だったんだ」


博樹はそう言い、ダイニングテーブルの下にある取っ手を指さした。


「え? そこって貯蔵庫じゃなかったの?」


お米などを保管しておく小さなスペースだと思い込んでいた。


「俺も最初はそう思ってたんだ。だけど開けてみると階段があった」


興奮気味にそう言う博樹。


地下室への入り口……。


あたしの中に希望が生まれた。


家にある部屋はまだあったんだ。


「明かりがないから真っ暗だけど、行ってみるか?」


博樹の言葉に寛太は頷いた。


「スマホの明かりがある。きっと大丈夫だ。2人はどうする?」


寛太があたしと沙良へ向けてそう聞いて来た。


嫌なら残っていてもいいという意味だろう。


だけど、答えなんて決まっていた。


「行くに決まってるでしょ」


沙良がそう答えたのだった。
< 195 / 242 >

この作品をシェア

pagetop