キミが死ぬまで、あと5日~終わらない恐怖の呪い~
不穏な空気に包まれたその時だった。


不意に地下室の電球が付き、周囲を照らし出した。


突然の明かりに目がくらみそうになる。


「なんで、いきなり!?」


沙良が叫ぶ。


目が慣れて来ると、地下室の中の様子がよくわかった。


正方形の灰色のコンクリートでできた室内。


所々黒いシミができている。


そしてコンクリートの割れ目からツタが入ってきているのがわかった。


それ以外にはなにもない空間だった。


「電気は来てないはずだ」


博樹が呟く。


だとすれば、どうして明るくなったのか……。


あたしは沙良の手を握りしめた。


緊張と恐怖で全身に汗が噴き出すのがわかった。
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